宮台真司『日本の難点』(幻冬舎、2009年4月15日)

6月30日読了。

ここしばらくずーっと抱いていた、相対主義と恣意性の超克という自分自身の問題意識は正しかった・・・と、宮台さんの本を読んで慰められている場合か?と思いつつ、確かに魅力的な議論の書。ベストセラーになっただけのことはある。「恣意性からコミットメントへ」「普遍的普遍主義」などの問題系について、周辺分野や自分自身の気分からつらつらと考えてきたオレにとっては、納得がいかないまでもかなり共感ができる論考が並ぶ。一人で「日本の論点」をやったと豪語するだけあって、話題は現代日本が抱える重大問題をほぼ網羅しているのではないかとも思えるもの。興味深い論点やうなづいてしまう主張が多くて・・・実は、困ったりして(笑)宮台さんは何よりきわめて身体感覚にスルドいことに感心する。